2012年6月11日

今世を終えると、しばらくは生まれ変わって来ないことでしょう。

2011.11.28 リーディングNo.12622


【質問1】お陰様で幸せです。たくさん泣きましたが、報われない想いや憂いの次を歩んでいる気がします。私の半生について、前世や霊界との関わりから、お教えください。何となく、今回霊界に還ったら、またしばらく出て来ないように感じています。今の状況とこれからについても、必要な情報とメッセージをお与えください。


【ソース】前世の時から今日に至るまで、あなたは心が繊細で、感受性の豊かな人として、慎(つつ)ましく生きてきました。大抵はおとなしく、賢く、文化全般に関心があり、いろいろと学んだり、体験してみたいという思いを強く抱いて生きていました。耐えることが多く、自分を表現する機会が、さほど与えられませんでした。


その分、自分の中が研ぎ澄まされ、また内省心が深くなり、自分の心を感じられるような人になりました。それによって、他の人の気持ちや思いも労(いたわ)り、大切にする人になりました。人の痛みや悲しみや苦労を、我がことのように痛く感ずる人になりました。


日本での生まれ変わりの影響が強い人ですが、内面の精神は、むしろ国際的です。日本の古風な伝統精神に根ざしつつも、進取(しんしゅ)の精神を宿していて、世界的な大きく開かれた意識を備えているのです。そのように日本古来の慎ましい伝統精神に根を下ろしつつも、心が開かれ、時代や地域に制約を受けない広がりと普遍性をもって、伸びやかにいろいろと思ったり感じて、大きく普遍的なONEの精神をいつも感じ、根本のところとつながっていたのが、あなたの優れたところだったのです。それがあなた独自の雰囲気や魅力を醸(かも)し出しています。


ただ一般には、なぜあなたの雰囲気や在り様が独特で、素晴らしいかは分からず、なぜなのだろうと、周りから不思議に思われてきました。自分としても明確ではなく、ただ自分の中の奥深い感覚に正直でありたい、また、素直でありたいと思って生きてきたのです。


霊界にいた期間が長く、そのため精神性を深く宿して人になりました。人はあの世とこの世とを行き来しますが、この世に出て来るということは、自分の思いを行動して試し、体験して確かめるということ。そして会得したり、責任を果たしたり、思いを形にして実現するためです。自分の心で思っていることを実際に行って確かめたい、体感したいために、肉体に宿り人間として出て来るのです。カルマを果たしたり、いろいろ体験して成長したり、周りのお役に立つことも、この世に出て来ることの意義です。


ただあなたの場合、この世に出て来て、いろいろと文化的なことを学んだり、体験したのですが、今ひとつ自分の実感として「行った、そして十分生きた」という手応えがないままに、今日に至っています。でもその分、内面が養われ、感受性も研ぎ澄まされ、何より人の気持ちや痛みが痛感できる人になったのです。


霊界に長く留まって、自分を内観し、ひたすら感じたり、自分を振り返ったことがありました。今世を終えると、あなた自身が実感しているように、しばらくは生まれ変わって来ないことでしょう。それをあなたは予感しているのです。


過去にもしばらく霊界に留まって、なかなかこの世に出たがらない時が何度かありました。十分味わい、感じ取り、体感するということに、時間と生命エネルギーを費やしてきました。大切なものに意識を置いて、じっと感じて、時間が止まったような、そして自分の動きも止まった。そのような状態だったのです。


あなたには、変化していったり、いくつものことを同時にこなしていける器用さや柔軟性がありますが、その一方で、芯がしっかりしていて、ぶれずに止まったような状態が、永遠に続くようなところがあるのです。止まった部分と、変化していくことを楽しみ、同時に複数のことをこなして楽しんだり、他の人に尽くしたりする面とが共存しているのも、あなたの特徴です。


どちらかというと、古い時代の体験に深く根ざした人で、最近の数百年から千年前後の時代の影響は少ないです。その分、自分の中でゆったりと時が流れ、穏やかに本当に確かなものを見据えて、つながっているものがあるのです。それがあなたにONEを大切だと確信させる所以(ゆえん)です。


あなたの中では、時間の動きや時代の変化は大きなものではなく、根底に流れる確かなものにつながって、それを見据えてじっくり感じながら生きているのです。あなたにしてみると、何をどうしたかということや、それによって出てくる結果は、さほど自分に影響を及ぼさず、いつでも変わらず根底に流れているONEの命の川の流れに、自分がつながっている感覚があるのです。


霊界にいた時は、変化していく種々雑多な霊界での変化や動きには関わらず、気持ちを安定させ、静かに、周りと距離を置いて、確かな大きな流れに自分を置いて、自分でそれを確かめながら、心を安定させることを喜びとしていました。


気づいてみると、地上での時間が流れていて、生まれ変わってくると、周りの様子が大分変わっていたりしたのです。それでも時々は、霊界で縁がある魂が呼びに来たり、誘いに来たり、近況報告をしてきました。また、「今度は生まれていこうよ」と、誘われもしました。今の時代はとても重要であることが、あなたにも予感されたし、興味も覚えたので、縁のある魂たちに誘われ、自分も重い腰を上げて、一人の人間となって生まれて来たのです。


霊界で心を反芻(はんすう)しながら、自分の中で租借吟味(そしゃくぎんみ)し、それを自分の滋養分としていました。この世に生まれて来たら、霞(かすみ)を食って生きているわけにはいきません。肉体があるからです。それでいろいろと困ったこともあり、身体にも支障が出てきたのです。


後の質問に対する答えにもなりますが、目や鼻や皮膚など、身体の表面に支障をきたすことが起きて困ることになったのは、理由として二つほどあります。


一つ目は、先ほど説明されたように、前世で自分を表現する機会が、さほど与えられず、繊細で感受性が豊かで、いろいろアイディアも湧くのに、それを生かしたり、表現する機会が少なく、また自分でも控えてしまったので、自分のエネルギーが詰まったようになり、それが象徴的に自分の表面に塞(ふさ)がれたような実感として、身体にも症状が出たのです。


もう一つの理由は、先ほどの説明にあったように、霊界に長く留まっていて霊界慣れして、この世慣れしていないので、肉体をまとって出て来ると自分が戸惑い、久しぶりに出て来ると時代状況が変わっていて、なかなか適応できず、特に刺激の多い現代のような日本に出て来ると、めまいがしてしまいました。


自分としては、今の時代の日本の中では穏やかで、時間をあまり感じさせない土地に生まれて来たのですが、それでも、今の時代の目まぐるしい変化や刺激はあって、自分の表面がそれに耐えられず、象徴的な意味でアレルギー現象を引き起こしました。めまいがしたり、耳鳴りがしたり、外の刺激が身体に痛く感じたりして、パニックのような症状を引き起こしたのです。


元々敏感で、霊界に長くいて、そして現代のような、たいへん刺激や変化の多い時代状況に出て来たので、自分の肉体がびっくりしてしまって、あなたは根底に流れる変わらぬ確かな大切な命を、自分の中で大切にし続けてきた人なので、適応できなかったのです。霊界の在り方が自分のものになっていたのです。


霊界でも静かなところにいたのです。そのためこの世に出てきても、変化や刺激の少ない土地に一応出て来たのですが、それでも大変でした。それでも家族や仲間たちには恵まれ、やっと末っ子で出て来て、周りから可愛がられ、守られ、周りの人たちに大切にされて、自分らしさを取り戻してきました。


以上の背景や奥深い事情を理解し、改めて自分を受け止めてあげましょう。静かな感謝と確信が、そして喜びが湧いてくることでしょう。そのようにして、自分本来の在り方が、より良い形で取り戻され、現代の日本にうまく応じながら、周りに自分が与えられる賜物をもたらしていく、後半生を送ることでしょう。


【質問2】夫・○○○○(1969年○月○日生まれ)の前世やカルマ、今生のバースビジョンをお教えください。私と結婚したことで、何か変化はあるのでしょうか。私たちにメッセージをお与えください。


【ソース】あなた方二人は、いろんな点でとても似通っていて、相通ずるものがあります。それぞれがある時点まで自分で生きてきて、時期が来て出会いがありました。まるで魂の双子のように、あなた方は似通っていました。そのため生まれて来た日も二人とも26日で、性質も雰囲気も似通っていました。自分を鏡に映すような感じです。「もし自分が異性だったら、こういう感じだったのだろう」と思わしめます。


前世で必ずしもいつもいつも夫婦だったということではありません。むしろそれぞれが、自分のところで生きてきたのです。今回が初めての出会いやつながりということではありませんが、少なくとも今世でのあなた方の結婚は、神様のお取り成しによるものだったのです。その意味で純粋であり、感動的でした。


でも、まっさらなところで結ばれた、神様によるお取り成しだったので、面食らうことも多く、また、ただのカルマということでないこの世の試練や大変さも伴い、また、お互いに引かれ合うけれども、よく分からないところがあって、それで悲しい思いやつらさも伴いました。しかし、そういうところを経て、純粋な思いとお互いの一致するところが、次第に合うようになりつつあります。


彼は周りと距離を保ちながら、自分のするべき務めを果たしてきた人生を、前世から送ってきました。自立していて、きちんとしている魂です。そつなくきちんと何でもこなし、礼儀もわきまえ、度を越さずに自制して生きてきました。しかし、自分を控える傾向があり、愛情面では必ずしも満たされてきていませんでした。


あなた方の出会いは、戸惑いと感動から始まりました。そしてお互いに合わせるのに苦心しながらも、ようやく痛手を被(こうむ)り、またこの世の大変なことも乗り越えて、ようやく落ち着いてきたところです。


彼の使命は、周りの人が困らないように、自分ができることを果たしていくことにあります。あなた方は時代や状況を超えた、お互いに似た者同士として、この世での生活を体験し、変化や様々な事象によらずに二人が一緒に協力し、歩みを続けていくひな形となることでしょう。


【質問3】映画「トロイ」を幾度となく観ます。トロイに関わる過去世、今に至る影響をお教えください。また、目、鼻、皮膚と、見えるところに症状の出る病気がありました。前世と関係があるのでしょうか。


【ソース】今の時点で、あなたが前世においてトロイにいたということは、突き止められません。トロイに絶対いなかった、とまでは言い切れませんが、今のところその事実は見つかりません。ただ、トロイにまつわる様々な歴史的な事実や背景に似通ったことを、あなたは前世で幾度か体験したということはありました。それがトロイに関わる映画を観ると、他人事でないものをあなたに抱かせるのです。


トロイは、自分たちと全く無縁の地域や歴史的事件ではありません。自分たちにも関わる魂たちの動きとしてあったことです。あなたの意識の範囲は広いので、自分が直接体験したことでなくても、関連の魂のところまであなたの意識は及ぶ力があるのです。


あなたは自分を控えがちですが、意識の方は遠くにまで及ぶものを備えているのです。あなたは、つながりがあればどんなに遠い魂や人でも、自分のことのように感じられる感性を備えているのです。あなたの意識は宇宙的です。根本のところで時代や違いを超えてONEなのです。


それでいて、細かく現実の変化の動きにもきめ細やかで、それを感じ取り対応していく緻密さがあるのです。そのような人が、肉体をまとって久しぶりに生まれ変わって来たらどうでしょう。それは大変です。そのためあなたは、自分の内側と外側との境界になっている皮膚や、あるいは外を感ずる目や鼻、あるいは耳に刺激がきつ過ぎて麻痺してしまったのです。あるいは炎症を起こしたようになったのです。


この世で肉体をまとって生きることは大変です。そのぐらいあなたは感受性が強く、芸術や様々な文化に対して、細かな動きもしっかり捉えて十分感じ、味わえるものを備えているのです。


【質問4】食の活動「○○○」は、来年9月に岩手県出身の○○先生を招いてイベントを開催します。テーマは「大震災を経て、これから、未来へ」とし、母や夫、仲間の皆と、和の輪を実現していきたいと思います。このようなことを、させてもらえることが不思議でもあります。私へ、皆へ、大切なことを、神様の御心をお聞かせください。


【ソース】出雲を中心とした山陰地域と岩手や宮城、あるいは青森などの東北とは、似通った賜物があります。東北は、アイヌや縄文文化が深く留まっている地域です。一方の出雲は、古い出雲族の日本の基になる魂を留めています。その両方が共鳴し合い、日本のバランスを取り戻させ、本来の日本人の在り方を出していこうとしているのです。


東日本大震災で、東北から北関東が大きな被害を受けました。アイヌと縄文文化が、日本の中でダメージを受けたことが象徴的に現れたのです。それによって、縄文の精神の大切さがメッセージとして伝えられたのです。出雲の地域にも似たような深い魂が宿っています。


岩手出身の先生を出雲の霊性豊かな地にお招きし、魂を交感し分かち合うことで、共振・共鳴するものがあります。それが日本の魂を復興させ、日本の在り方を正すことになっていくのです。自ずと共鳴し合うものがあったので、そのことが実現するのです。


それを行うのに相応しい所が、「○○○」だったのです。それで自分たちがお招きすることとなったのです。これまで日本で忘れかけていた大切な精神と文化と生き方が今も残る東北と出雲の地域で、力を合わせて、「○○○」がその大切な一部を呼び覚まし、周りの人たちと分かち合い体感し、それを伝えていこうとしています。


食の文化は、文化の中の基本です。伊勢神宮においても神様とは稲穂の神様であり、初穂をお供えするようになっているくらいです。ましてその前の出雲や岩手では、食が人間の根源にあります。命の糧が食です。イエス様も主のお祈りの冒頭で、「私たちの日毎の食物を今日もお与えください」と祈っておられるのです。神様は恵みの御方です。人間を生かす御方です。食がその命の糧です。それで人間は生きられます。


命を生かす食を、日本の根源から問い直す機会が与えられました。そこから人間を見ていき、問い直すと将来が見えてきます。何ゆえ大震災で放射能が放散し、食で困ることになったのか。日本人が食の大切さを忘れ、軽んじたことに対する警告です。自分たちが生きていられる一番の本を、なおざりにしてきた結果です。


食を大切にし、食に感謝し、根源から命を問い直しましょう。あなた方は、それを身をもって実際的なところで実践し、周りに伝えていくことでしょう。


リーディングを終了します。
(ありがとうございました)
〈了〉