2017年3月7日

2016年末から2017年に向けての政治状況について

2016.11.24 パーソナル・リーディング No.14927

【質問1】神さま、このリーディングのおめぐみを深く感謝申し上げます。アメリカの次期大統領にドナルド・トランプ氏が選出されました。フィリピンの大統領は、現在、ロドリゴ・ドゥテルテ氏です。韓国では朴槿恵氏が退陣を迫られています。ロシア、中国、北朝鮮、アラブ諸国との関係においてこれらの霊的意味をお話し下さい。神の御心であられる地球社会、地球家族、世界平和に向かって進んで行くようお守りお導きお力添え賜わりたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

【ソース】一般には個人の観点で物事が捉えられ、論じられます。例えば「トランプ氏がどうだ」とか「朴槿恵大統領はどうだ」とか、「日本の安倍首相はどうだ」とかなどと言ったようにです。確かに具体的なそれぞれの人物の良さも問題もあることでしょう。しかし曲がりなりにも国の代表として選出され、主に政治の面で国の責任を担うようになって、国の動向を左右するようになるのですから、「その人物がどうである」という事を取り沙汰するよりも「なにゆえ今の時代、その国の総責任者がそのような人物になったのか」と、国の観点で見直す必要があります。それこそが霊的な意味を明らかにすることになります。

霊的な法則として次のような事があります。外界は内界の反映である。その時点のその人に応じたことが起きる。その時期のその国を表すような人物が自ずと選出され、トップに就任することとなる。このように見てくると就任された人物がどうかどうであるかということよりも、そのような人物が選出されるようなその時期の国の体質、内容、方向、目的であるということが明らかになってきます。そうでなければそのような人物が実際にトップに就くということにはならないのです。

その時代を反映するような人物がトップに就くことに自ずとなります。その人物を見れば、その時期のその国の内容や国民の願い、学ぶべき事、果たすべき事、役目が明らかになってきます。その時代のその国とトップとは繋がりがあり、釣り合っているものなのです。良くも悪くも、現在のアメリカ合衆国はトランプ大統領のような在り様になっているわけです。それがわかれば一概にトランプ氏がどうであると言うことは出来ません。

天皇陛下ばかりでなく首相や大統領などの実務上のトップのほうも、その時期の国を表すような象徴的な人物が自ずと就くようになります。国が変われば、就任するトップも自ずと変わるようになります。またその国ばかりでなく、今は以前とは異なり、国と国との関係が密接で国際化が特徴となってきています。

それゆえアメリカ合衆国ばかりでなく、他の国々との関わりにおいてもアメリカは影響を受け、世界の動向の一環としてアメリカも動くようになっています。今の時代状況の特徴は、ナショナリズムが活発化していることにあります。国際化が進む一方で、今、世界はそれぞれの国がナショナリズムを強化しつつあります。それがまた国と国との対立や争いを深刻化させる原因にもなっています。

例えば中国、北朝鮮、ロシア、イギリスなど、それぞれの国が自国を守り自国中心に動こうと国の力を強める方向に向かっています。それが周りの国々との緊張をもたらしています。世界的にナショナリズムが前面に出始めているため、自ずと日本も、そしてアメリカ合衆国も、ナショナリズムが傾向として強まりつつあるのです。

アメリカ合衆国において、ヒラリー氏とトランプ氏の一騎打ちとなりました。際どい接戦となり、トランプ氏が予想に反して逆転劇を演じ、大統領に選出されました。それだけ、今のアメリカは考え方が国民の間でも二分していて、アメリカの運命が大きく決する重要な岐路に立っていたのです。

ヒラリー氏は大まかに見ると、これまでのオバマ大統領と同様の国際的な関わりを大切にし、アメリカは世界の警察として責任を果たす面を担っていました。ヒラリー氏が半数近くの票を集めたのは、今でもアメリカ合衆国の国民の約半数が国際的な関わりを大切にし、「アメリカは世界の警察として地球を守り、管理する役目を担っていくべきだ」との考えがアメリカ合衆国の国民の半数近くを占めていることを表しています。

しかし、それを少し上回る国民が「世界に構っていられない。そのためにアメリカは弱体化してしまった。昔のような強い、元気なアメリカを取り戻したい」、そのような願いのほうが勝っていたことを表しています。その典型的な、また象徴的な現れが、トランプ氏が就任してまずTPPが事実上破綻したことです。アメリカは他国を構っておれず、自国を守り、自国を強化するナショナリズムの方向に舵取りをしました。

日本の安倍政権も以前の日本の平和主義とはやや異なり、日本国を強化する強気で積極的な姿勢を示しています。安倍政権が色々言われながらも圧倒的な支持を受け続けているのは、現在の日本国民の過半数が強気の安定した国を求め始めているからです。少し前までの受身的でおとなしく、平和最優先の日本ではなくなりつつあるのです。

太平洋戦争に敗戦し、それ以降の70年間近くは日本はアメリカの指導の下、核兵器を所有せず、自衛隊はあるものの、非戦を貫いてきました。しかし「それでは世界のさまざまな強気のナショナリズムに犯され、危ない」とみる国民が増えてきているのです。そのため強気の安倍氏が首相になり、未だに安倍政権が続いているという事は、日本国民はそのナショナリズムの強気の方向を望んでいることを表しています。アメリカ合衆国も他国に構っておらず、なりふり構わず、自分の国を強め、立て直そうというナショナリズムに向かい始めているのです。

このように他の国々の状況の影響を受けて、日本もアメリカ合衆国も動き始めているということです。今はそのような時代の在り方です。それを経て、ゆくゆくはバランスが図られ、調整がなされ、経験を通して教訓を学んで成長し、地球を一つの国とするような時代が訪れるようになることでしょう。すんなりはいかず、身をもって学習していくプロセスが必要だということです。人間は基本的に経験をしてこそ学習でき、身につき、成長し、改善され、世の中もその分良くなり、安定していくということがあるのです。

【質問2】天皇陛下が生前退位を希望なさっておられます。一般人の基準に照らし合わせると、現在のご公務はご負担が大きすぎますが、諸事情により、すんなりはご希望通りにならないようです。天皇家のカルマが癒され清められ、ご一家の皆さまのうえにも神のお祝福が注がれますようお祈り申し上げます。

【ソース】以前とは異なり、天皇よりも首相を基とする政界のほうが力を持つようになってきています。天皇は日本国民の象徴として憧れられ、敬われ、慕われ、大切にされていますが、国を実際に動かし、また方向や内容を決定し運営するのは、総理大臣とその下にある政界に委ねられるようになりました。そのことが今回の天皇退位の件で明らかになりつつあります。

明治時代から太平洋戦争までは天皇が国の実権をも握り、それには強いものがありました。しかし今は天皇は名目上で、権力は与えられておらず大切にされてはいますが、国の権力とは質を異にする象徴的な存在となっているのです。そのため天皇自身に関する事すら、自分の願うようにはならなくなってきています。

日本の歴史を見ると、今のような在り方は全くなかったわけではなくても、例外的な在り様です。それが良いか悪いかは今は何とも言えません。ただこれまでの国の経緯や現在の状況と事情からして、またカルマ的な過去の事も影響し、現在のような内容と形になってきていることは言えます。それを踏まえ、これから調整がなされていくことが求められているところです。

今は、物の力がどの方面においても強まってきていることが特徴です。科学も学問も常識も人間の生き方も、物の次元が主流になっています。それが政治にも現れ、天皇の権力はほとんどなきに等しいものになりつつあります。権威はあっても、この世の権力はなくなってきています。このような双方の対照的な流れのきしみの、また歪みの典型的な現れが「お気持ち表明」となって現れたのです。

今、皇室と政界との間でそのような軋轢があります。それが熊本の地震やさまざまな水害など、天変地異をも引き起こしている面もあるのです。日本の国のカルマです。それが浄化され、次の日本の在り方がより良い形で神のお心に沿って作られるよう、よく祈ってください。

【質問3】12月にロシアのプーチン大統領と安倍首相が山口県で会談する予定です。両国にとって懸案となっている北方領土問題が解決に向かえるよう願います。日本はインドと原子力協定を結びました。また、国連での「核兵器禁止決議」に、日本は反対票を投じました。複雑な国際情勢の中にあって世界平和の牽引役を日本が担えるようお導きをお願い申し上げます。

ソース:過去があって現在があり、現在の思いと意思決定と行い方が未来を作り、規定する。これがカルマです。カルマというのは、時の流れの中で人々が思い、意思決定し、方向づけ、行うことで未来が規定され、それ相応に作られていく事なのです。カルマは一個人にあるばかりでなく、会社、諸団体、地域、国家、民族、さらには宗教、世界、人類、地球などにも作られていく法則です。日本には日本のカルマがあるし、広くは人類や地球という大きな単位にもカルマがあります。ロシアはロシアのカルマがあります。または日本とロシアとの間にもカルマはあります。カルマは土地や場所などとも絡み合って動きます。

カルマというのはわかりやすく言うと、これまでの歴史であり、経緯です。過去の出来事や体験です。そういったものを個人も、組織も、国家も、民族も引きずっているのが人間です。

日本とロシアの間のこれまでの関わりを見れば、日本とロシアのカルマや課題、また良さや可能性というものも見えてきます。そういったカルマが両国の間で自覚され、清算され、それぞれが過去から教訓を学んで成長し、改善し相手を思う広い大きな、自分から自由な心が出てくれば、過去のカルマが解消し、より良い調和的な協力の関係が出来てくることでしょう。そのことをよく祈ってください。そして神様にお委ねすることです。それによって公正なバランスの良い北方領土問題の解決に至ることでしょう。


【質問4】小池百合子氏が東京都知事に就任してから100日以上になりましたが、これまでの東京都に潜んでいた膿が一気に出され、落ち着き所を求めている現状のようです。ひと握りの人達が利権を得るのではなく、「都民ファースト」の理想が実現し、東京都が世界の都市の模範になれますようお祈り申し上げます。

常に神と共に主と共にあるように。神の御心の通りになるように。全き服従をもって生きる事が出来るように。アーメン。

【ソース】東京都は東京都としてのカルマがあります。歴史のあるところにカルマがあるからです。カルマといっても悪いものや問題なもの、課題ばかりではありません。カルマには善業もあるからです。

または問題のあるカルマの場合にせよ、神が関与され、それを学びの機会や改善の機会、また償いの機会として下さります。人間は失敗や苦しみからのほうがより多くを学んで改善し、成長を遂げられるからです。その意味では悪業ですら、糧になってきます。その意味でカルマを大切にすれば、人間は歴史から教訓を学んで成長を遂げ、より良くなっていけるのです。

人間に失敗や過失はつきものです。わざわざ失敗するような事や悪い事をすることは好ましくありませんが、良かれと思って行っても自分が不完全なゆえ、どうしても失敗や過失がつきものです。そこで許すということが互いに必要となってきます。そして行うことで学ばせられ、改善し、カルマが果たされ、それが次の教訓として活かされ、こうして次第に学習し、うまく行き、より良くなっていくのが人間の歩みです。

東京都としてもこれまで長い間、そのような歩みをしてきたことでしょう。そして今の時代を表し、また期待された小池氏が女性としての東京都の知事として選出されたのです。都民の願いと期待が小池氏のような人を都知事に選出し、実現させたわけです。東京都民の気持ちを反映し、その都民の代行として、これまでの問題や課題を表面化させ、それらを処理解消することに挑み始めています。

東京オリンピックも近づいています。それへの備えと浄化のためにもそのことが適い、相応しい小池氏が都知事に就任したのです。皆で選出したからにはよく応援し、より良く行われていくように見守り、働きかけていくようにしてください。それによって同じ人物でもより良い形でその大役を果たし、東京都はより良く生まれ変わっていくことが叶うことでしょう。選んだ側にも責任と務めと役目があるのです。都民の側にも。

リーディングを終了します。

(ありがとうございました。)〈了〉